現場を支えるファシリテーターとして、
利用者の“つばさ”を広げる。
現場を支える
ファシリテーターとして、
利用者の“つばさ”を広げる。
障がい福祉
D.H
ワークステージつばさ
鹿児島
サービス管理責任者
2011年入社
PROFILE
学生時代は落ち着きがなく、恩師から「教室内を蝶のように舞っていた」と言われるほど自由な感性を持っていた。前職では高齢者デイサービスの介護職員として、多くの方の人生や想いに触れながら、対人支援の重みと役割について深く学ぶ経験を積んだ。結婚と出産を機に、家庭と両立しながら働ける環境を求めて転職を決意。障がい者の就労支援は未経験だったが、青年団やボランティア活動での経験を生かし、社会に貢献したいという思いから現職を志望した。未経験のため不安はあったが、面接時に施設長からかけられた「まずはやってみよう」という言葉が、挑戦への背中を押してくれたという。
現在の仕事内容
一人ひとりの“できる”を育てる
日々の支援
就労継続支援B型事業所で、障がいのある方の一般就労に向けた訓練や支援をおこなっています。利用者の目標やニーズは一人ひとり異なるため、それぞれの特性や強みを踏まえて、安心して参加できる環境づくりを心がけています。
利用者が携わる主な作業は、病院や施設で使用されるタオルや衣類のクリーニング業務です。単純な反復作業から応用力やコミュニケーションを必要とする作業まで、多様な活動を通じて働く力や社会性を育んでいきます。
支援対象は知的障害や精神疾患を持つ方々が中心で、中には引きこもりから一歩を踏み出すきっかけとして通所されている方もいます。日々の生産活動に加え、季節の行事やレクリエーションなど、余暇活動も取り入れながら、心と生活の豊かさにも寄り添う支援をおこなっています。
仕事のやりがい・魅力
“かたちにならない支援”にこそ、
福祉の本質がある
福祉の仕事の面白さは、「やりたい支援が無限にある」こと。そしてその多くが、“かたちとして見えにくい”という特性を持っています。たとえば、毎日の声かけや見守りも、その一つです。一見すると誰にでもできることのように見えますが、実は「歩哨(ほしょう)」のように、トラブルの芽を未然に察知し、そっと取り除く効果があります。こうした、誰にも気づかれないままに事故を防ぐことこそが、専門性のある支援であり、社会的価値のある営みだと感じています。
生産性や成果では評価されにくい働きかもしれませんが、安心や信頼の土台を支える大切な仕事です。感謝されることが少ないからこそ、自己の内側にある「誰かのために働きたい」という想いが試される。そこにこそ、福祉の仕事の深さと面白さがあると思います。

印象的なエピソード
“ともに働く”から生まれる
成長と変化の連鎖
私が働くワークステージつばさは、利用者と職員が一緒に働き、共に成長していくことを大切にしている事業所です。開所当初は鹿児島の3名からスタートし、現在では鹿児島・姶良・熊本・福岡・千葉に拠点が広がるまでになりました。拠点が増えるにつれ支援の幅も広がり、それに伴って職員間での意見交換や衝突も経験してきました。それでも私たちは、企業理念である「“もっともっと”をめざします。ともに生きてきて良かったと、思い・思われるように」を行動指針に、一歩ずつ体制を整えてきました。現在は、生産活動の評価に応じたスコア方式の導入など、利用者の努力が“かたち”として返ってくる仕組みづくりも進めています。就労支援の世界で初心者だった私も、今ではサービス管理責任者として、仲間と共に事業所づくりに関われていることに大きな喜びを感じています。

ある日のスケジュール
-
08:15
出社・
ミーティング -
08:45
全体朝礼
-
09:00
午前の生産活動
-
12:00
ランチ
-
12:45
午後の生産活動
-
15:30
延長利用の生産活動
・支援記録(作成) -
17:30
退社
プライベートの過ごし方
心のバランスを整える、
大切なリセット時間
休日は、簡単な料理を楽しむ時間が自分のリラックスタイムです。無心で食材を切っていると気持ちが整ってきて、家族に「おいしい」と言ってもらえることが何よりのご褒美です。得意料理はガンボスープとミルフィーユ鍋。福祉の仕事は“感情労働”とも言われるように、心を使う仕事です。だからこそ、余暇をしっかりと充実させて心のバランスを保つことが大切だと感じています。自分自身を整えることで、利用者、同僚、家族とも誠実に向き合える支援者であり続けたいと思っています。

今後の目標
“健康”と“専門性”を支える
支援者でありたい
目標は、利用者の自立支援を実現すること。そしてそのために、支援者自身とその周囲が健康であることを大切にしたいと考えています。WHO憲章の定義にもあるように、健康とは単に病気でない状態ではなく、肉体的・精神的・社会的に満たされた状態のこと。以前の職場で言われた「夫婦喧嘩をしていると福祉の仕事はできない」という言葉が象徴するように、利用者はとても感受性が高く支援者のわずかな変化を敏感に感じ取るからこそ、支援者自身が安定していることが、質の高い支援には不可欠だと思います。
組織としては、利用者が自己実現できる「仕事の舞台(ワークステージ)」を提供し、本人が“つばさ”を広げられるように支援することが目標です。そのためには、知識や技術だけでなく、職員一人ひとりのモチベーションや姿勢も重要。企業理念と福祉の専門性を共有し、現場を支えるファシリテーターであり続けたいと考えています。
個人的には、全国に散らばった親族を巡りながら、北海道を目指す旅を、いつか実現することが夢です。この職場では、仲間と支え合いながら成長できる環境があり、利用者とも同僚とも並走しながら歩んでいけることに喜びを感じています。
みなさんへのメッセージ
ともに成長できる、
やさしく温かい場所です
ワークステージつばさ鹿児島は、障がいのある方の「働きたい」という想いを応援する事業所です。私自身、ここで初めて就労支援の世界に入りました。最初は戸惑いもありましたが、先輩方からの温かい指導や、少しずつ増えていく業務を通じて、支援員としても社会人としてもたくさんの学びを得ることができました。今ではサービス管理責任者として働いていますが、仲間と日々意見を交わしながら、「もっと良くなるために何ができるか」を常に考えています。小さな改善の積み重ねが、働く人にも、支援する側にも優しい職場づくりにつながっていくと信じています。「来た道、行く道」の都々逸のように、お互いを尊重し支え合いながら並走していける――そんな職場で、あなたも一緒に歩んでみませんか?

社員紹介
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